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記事: ダイヤモンド半導体電源回路を開発

ダイヤモンド半導体電源回路を開発

佐賀大学の粕誠教授らの研究グループは、ダイヤモンド半導体を用いた電源回路の開発で画期的な成果を上げた。同グループは世界で初めて、10ナノ秒未満の高速スイッチング動作の実証に成功した。この画期的な成果は、Beyond 5Gや通信衛星への応用が期待されています。

通信の大容量化に伴い、半導体デバイスの高周波・高出力の需要が高まっています。携帯端末の周波数と出力は1.5GHz/1W程度ですが、通信衛星やテレビ放送局では10GHz/1kW以上、Beyond 5Gでは100GHz/100W以上が必要となります。現在、これらの分野には真空管が使用されていますが、半導体に比べて効率が低く、エネルギー損失が大きいため、半導体化が強く望まれています。

ダイヤモンド半導体は既存の材料を大きく上回る特性を有しており、高周波パワーデバイスに最適です。粕教授は2022年にダイヤモンド半導体デバイスとして世界最高出力875MW/cm2、出力電圧3659Vを達成した。しかし、ダイヤモンド半導体を電源回路として動作させると素子の劣化が早く、長期動作が困難であることが報告されており、実用化は容易ではない。

研究グループはこの課題を解決するため、ダイヤモンド半導体とプリント基板を金線でワイヤーボンディングする独自の方法を用いた電源回路を開発した。この回路の動作により、10ナノ秒以下の超高速スイッチング動作と大幅な損失低減を確認しました。また、190時間の連続測定後も特性の劣化は見られなかった。

このブレークスルーは、ダイヤモンド半導体の用途をBeyond 5Gや電気自動車用の電力制御デバイスなどの通信目的に拡大する道を開きます。研究グループは、開発した回路の特性変化のメカニズムを解明し、対策を施したデバイスの開発を目指す。さらに、さらなる高電圧での動作や動特性試験などを実施し、実用化に向けた研究開発を加速する。

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